【2040年】脳深部刺激療法(DBS)が依存症治療法に

「依存症」「中毒」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。

その多くは、おそらく薬物などを思い浮かべるかと思う。

しかし、わたしたちの身の回りには依存性が高いものは数多く溢れているのである。まさに、お酒やタバコなどがそうではないだろうか。

これらに依存した状態になると、治療するのにものすごく時間がかかる。なにせ、依存状態にあり、問題行動を起こす脳の働きを抑制することは難しいからだ。

しかし、依存症治療に新たな兆しが見えている。

今回は、依存症治療法に活用できるDBSについてご紹介していこう。

目次

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依存症治療に期待できる脳深部刺激療法(DBS)とは?

依存症治療に期待できる脳深部刺激療法(DBS)とは?

脳深部刺激療法とは、何らかの病変により、脳の一部が機能不全を起こしている患者の脳に適切な電気的または磁気的刺激を継続的に送りこむことによって、症状の改善を図る治療法である。
引用:Wikipedia

'脳に適切な電気的または磁気的刺激を継続的に送りこむ' ということは危険な様に思えるが、日本ではパーキンソン病や振戦の治療に関して2000年より保険適応が認められているのである。

【解決したい課題】

依存症・中毒のない社会を実現する

依存症といっても、日常の中のあらゆるものから、誰でも依存症になる可能性はあるのだ。

下記は厚生労働省による依存症対策についての資料の一部だが、中でも「アルコール」「薬物」「ギャンブル」が一般的ではないだろうか。

依存症対策について

出典:https://www.ncasa-japan.jp/pdf/document18.pdf

【そう思ったきっかけは?】

【2050年】依存者向けのバーチャル社会ができるでは、身体や精神のコントロール不能状態に陥った患者をバーチャル社会で活躍させるといった発想であったが、今回は脳に直接働きかける医療行為によって治療するという話だ。

先ほど述べたが、以前からある「脳深部刺激療法(DBS)」は、近年注目されている脳刺激治療法である。

現在はパーキンソン病治療以外は倫理的に実現が難しいところだが、将来的には可能性がないわけではなさそうだ。これは、医療の法改正などにも影響があるかもしれないだろう。

【何がそうさせているのか?】

患者の脳に装置を入れ、微弱電流を流す。

それによって問題行動を起こす脳の働きを抑制しようというのがDBSだ。

しかし、過去にはそれが精神病の治療として施され、手術が成功して人生が好転した患者もいれば、廃人になってしまった患者もいたらしい。これは有名なロボトミー手術にもみられた問題だ。

脳に働きかける手術によって人格を変えてしまうのは正しい行いかという倫理の問題と、一定の効果があったとして治療が成功だったかどうかは患者によるという点が難しい。

過去にDBSやロボトミー手術が精神病治療から外れたのは、薬物治療が進歩しより安全な治療法としてとって代わったからだという。

一方で、アルコール依存症患者の薬物治療も難しい。

現在は、アルコールを飲むと吐き気をもよおす薬が主流だが、薬を飲まなかったり吐くとしても飲む重症者もいて、万人が改善するものではない。

【既存サービス、取り組みについて】

最近は、先述のようにDBSはパーキンソン病の治療法のひとつとして再注目を集めている。

主にパーキンソン病の不随意運動症、つまり意思と関係なく震えなどが起こる症状に対し、薬物治療を尽くしても効果のない場合に行われる。

これは脳神経の異常を抑制するもので、過去の精神病治療においては、患者の性格が穏やかになったり、強迫観念がなくなったりといった効果が確認された。

ただ、ロボトミー手術と違うのは、電流を流す装置が経年劣化などで働かなくなれば、とたんに元の状態に戻るケースもあることだ。

現在、いかに劣化部分をメンテナンスするかの研究が進められている。

【だからこうした方がいいんじゃないか?】

アルコール依存患者にも、DBSが適用される。

これは、薬物治療を施しても効果が限定的であること、そして治療無しでは患者や患者の周りに破滅が待っていることを考えると、妥当ではないだろうか。

もちろん、倫理的には難しいところだ。

「ただの大酒飲み」「酒癖は悪いけど人はいい」という認識が強いうちは無理だろう。

ただ前予想でも述べたように、異常酩酊による犯罪のリスクを考えると、社会問題としても非常に深刻だ。アルコール依存症患者による事故や事件は、無くさなければならないだろう。

【なぜそう考えるのか?】

ひとつは、医学の進歩により、より安全な手術ができるようになったこと。

そして、脳に埋め込む装置の性能と安全性も高まったことだ。

また、脳に埋め込むマイクロチップの話は、都市伝説界隈の話題であったが近年はより、リアルなものとして語られる。

もしそれで現在の健康や社会生活が向上するならかわまわないと考える人も増えていくのではないだろうか。

20XX年、脳深部刺激療法(DBS)が依存症治療法に

20XX年、脳深部刺激療法(DBS)が依存症治療法に
2040年、脳深部刺激療法(DBS)が依存症治療法に

医療の発展によって、これまで防ぐことができなかった事故や犯罪を、今後は起こさないことを目指したいところである。そのためにも、適切な患者に適切な措置を施すことが、今後さらに重要視されるだろう。

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