
SNSをあなたは利用しているだろうか。
LINE、Twitter、Instagramなど、数年前からSNS(ソーシャルネットワークサービス)は急成長している。この勢いに乗り、ユーザー数も増加している。
SNSのユーザ数が増えることによって、どのようなことが起きるのだろうか。
例えば、特定のグループに所属することもあり得るだろう。つまり、SNS上での集落が生まれるのである。
今回はSNSに焦点を当てて、未来予想をしていこう。
目次
SNSの「集落化」がさらに加速する
このことは、いまのSNSのユーザー数をみても簡単に予想できることだろう。
2021年現在、SNS(ソーシャルネットワークサービス)のユーザー数は全世界で45.5億人を突破している。また国内におけるSNSの利用者数は、7,975万人だ。
翌年2022年末には8,241万人へ拡大することも予想されている。
SNSで住人を募集し、気の合う仲間同士のコミュニティーを作ったうえで集落をつくる。
ゲームの世界観のように個性を持った集落がいくつもでき、画一的な日本からより豊かな文化の日本へ変わってゆく。
また、住居は資産ではなく本来の住処としての価値が見直され、本当に自分に合った住環境を求めて人も流動的に暮らすようになるのだ。
【そう思ったきっかけは?】
これまで家を持つと言えば35年ローンを組んで戸建てを買うのが一般的だった。
だがボーナスや退職金、雇用が保証されない時代には、もはや成り立たないビジネスモデルだ。
住居を個人で所有するのが難しいのならば、シェアすればいい。賃貸とも違う、リースに近い所有の仕方だ。
また、現在は新築しようとしてもいい土地がなく、仕方なく古い住宅地に空いた土地を買うと、世代が違ったりして近隣住民となじめない可能性がある。
そこで、「住んでから付き合う」のではなく「付き合ってから住む」方法がいいのではないかと考える。
【誰がどんなことで困っているの?】
近年は若年層が「家賃と同じ支払いだから」と新築で家を購入するが、税金や維持費で思わぬ費用がかかったり仕事が安定せず、ローン完済の見通しがたたなくなって最悪は家を手放してしまう。
また、いい宅地が残っていないことで、せっかくの新築なのに不便で災害の危険のある土地に住まねばならないことも多々ある。
その上、近隣住民との関係が悪いと最悪だ。精神を病んでしまうこともあるが、土地や家に縛られると簡単に移動できなくなる。
【だからこうした方がいいんじゃないか?】
まず空き家の多い地方や再開発エリアなどに、行政が数棟建てられる宅地と戸建て住居を用意し、グループ単位で入居者を募集するのはどうだろうか。
入居希望者は先にSNSでグループづくりをすることが必須で、いいコミュニティーになったグループから応募可能となる仕組みだ。
SNSなら顔を合わせなくても本音が言いやすく、グループ離脱も簡単なので住環境についての価値観が本当に合う仲間をつくることができる。
また住居は個々でリース契約をし、10年住んで問題がなければ購入できる。もし途中で出る場合は積み立て修繕費できれいにしてから退去する。
支払い続けたリース料は戻らないが、逆に購入することになれば残りの支払い額だけでよく、リスクを最大限に少なくした住宅購入ができるメリットもある。
【なぜそう考えるのか?】
リモートワークなどで地方分散が期待されているが、実際に移住するのはごく一部である。
地方の行政としては、税金のかかるお年寄りをたくさん抱えるよりも若い世代に移住してもらえれば財政が安定する。
つまり移住支援だが、問題となりやすいコミュニティーや住環境の問題を、新たなシステムによって変えていくことで若者も移住しやすくなるのではないだろうか。
集落はやがて特色をもつようになり、それに伴って人の入れ替わりもさかんになれば、より地方は活性化する。
たとえば映画が好きな者の集落では、理想のシアターを共同でつくって住人でシェアするのも楽しそうだ。映画好きがつくったこだわりのシアターということで、観光名所にもなるかもしれない。
こういった、個人だけでなく行政にとってもメリットがあるという点で、実現は全くの夢ではないと考えている。
SNSで変化する未来考察
これに例えるならば、デジタル化により平和な時代に革命の光が差そうとしているのかもしれない。
結婚したら家を決めて、子どもが生まれて、お父さんがおじいちゃんになり、お母さんがおばあちゃんになり…。
母が恋した季節にやがて子どもが近づいていく。
そんな想像できるやさしいストーリーが大きく変わろうとしているのかもしれない。定住することで生まれる幸せと定住しないことで生まれる幸せ。
ファストファッションならぬ、ファストハウスとでも言うのだろうか。
もしくは浮かんでは消えて様々な繋がりと変化を生み出す、クラウドハウスとでも言うのかもしれない。
あなたは、SNSから生まれる集落について、どう考え、向き合っていくだろうか。