
1. 【解決したい課題】
貿易コストのない社会を実現する
2. 【そう思ったきっかけは?】
中国で安く作って輸入する。以前はそのようなビジネスが成立していた。
しかし今は、人件費やあらゆるリスクにかかる費用が高まり、簡単にはいかなくなっている。
安い商品だけではなくブランド物でも、中国製から、ベトナムやカンボジアなどのより人件費の安い国への生産に移行しているようだ。
しかし、かつて発展途上国と呼ばれた国々が豊かになると、中国のように生産コストが高くなる。
ここに輸送費がかかると国内生産の方が安くなる場合もあるだろう。実際、最近では100円ショップでも日本製商品が多くみられるようになった。
一方で、国内未発売の海外商品を手に入れたいときは、輸送が必要になる。
個人輸入のサイトも盛り上がりをみせているが、どうしても偽物や不正取引などのリスクがある以上、信頼性は高くはない。
このふたつの問題を解決できる方法はないか考えてみた。
3. 【何がそうさせているのか?】
貿易コストの数ある原因からふたつあげるとしたら、関税と手続きだ。
関税については、貿易摩擦を生む原因ともなっており、ときに外交問題に発展することもある。
(参考:https://astamuse.com/ja/issue/detail/135)
一方で、国内生産を守るブレーキとしても働くので、一概に撤廃すればいいというものでもないだろう。
ただ、個人的に輸入したいときには手続きが面倒になるし、自己責任での輸送もリスクが伴う。
4.【既存サービス、取り組みについて】
普段何気なく“外資系”のサービスを購入すること、例えば「amazon」で本を買うことが、まさか「デジタル貿易」だなんてどれだけの人が知っているだろうか。
デジタル貿易としてとらえると、それはアメリカ企業から本を輸入していることになる。
もちろん、実際には「アマゾンジャパン」がサイトを運営しているし、日本にある在庫から配送されたものを受け取るので、フランチャイズなどと混同してしまいそうだ。
(参考:https://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2018/2018honbun/i2110000.html)
さらに「amazonグローバル」は、amazonから購入したものを世界中に発送できる。
例えば、海外赴任先のアメリカで暮らしているママが、どうしても日本国内販売のベビーグッズを購入したい場合、これまでは日本にいる誰かに送ってもらうしかなかったが、amazonグローバルならサイトで購入した日本製品を海外の住居まで届けてもらえる。
個人輸入に代わる安心低コスト貿易だ。
私は調べるまで知らなかったし、そういった発想すらなかったので非常に驚いた。
税をかけたい国とかけられたくないグローバル企業とのイタチごっこのような気もするが、貿易コストが格段に下がっていることは消費者にとって良いことだろう。
5. 【だからこうした方がいいんじゃないか?】
3Dプリンタによる貿易が始まる。
既に行われているかもしれないが、3Dプリンタを使えばサービスだけでなく物品もデジタル貿易できるのではないか。
購入するのは設計図で、3Dプリンタで出力する。
「【2030年】オールプラスチック製品が主流に」という前予想でも書いたように、今後オールプラスチック製品が主流になれば不可能ではない。
伝導プラスチックを使えば、電化製品など可能性はより広がる。
さらに、3Dプリンタも大小さまざまあり、精密な時計が作れるものや、家が建てられるものもある。
(参考:https://idarts.co.jp/3dp/3d-print-clocktourbillon/)
ただ、こらの機器を個人で持つのは大変だ。そこで、「【2030年】廃大学はOEM事業所へ」で書いたように、気軽に生産できる施設を利用する。
これならば多くの製品が物理的な輸送コストなしに製造できる可能性がある。
6. 【なぜそう考えるのか?】
自由な貿易によって各国の優れた製品が手に入るのは良いことだが、国としても個人としてもより低コスト、低リスクな貿易ができた方がいいだろう。
3Dプリンタによる貿易が始まれば、音楽配信と同じような不正ダウンロードや不正使用、技術盗用などもみられるようになるだろう。
しかし、多大なエネルギーをかけて輸送し倉庫で在庫を抱えるよりも、企業にとっては利益が出やすいのではないだろうか。
もしくは、製品の構造のうちここだけは企業秘密だという部分だけを物理的に輸出入するようにすれば、輸送コストは大きく削減できるだろう。
関税については新しい枠組みで行われるだろうが、ここもブロックチェーンなどの技術で不正のない手続きがされることを目指せるだろう。
7. 【20XX年、未来はこうなる! 】
2040年、物理的な貿易もデジタル化へ
気付き
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