【2027年】IT連携により物流配送チャネルが大きく変わる

1. 【解決したい課題】

人間の労働負担がない社会を実現する

 

2. 【そう思ったきっかけは?】

近年ますます増大するインターネット環境のモバイル化により、これまでのような情報収集のためのデバイスから、注文から決裁、更には配送手配までをスマートフォン片手に出来るようになった時代、果たして実際のこうした通販システムの効率性は、顧客向けのサービスほど自動化、IT化が進んでいるのでしょうか?

 

たとえば、大手通販サイトのAmazonにおいては、大規模な倉庫を使った流通拠点の内部はかなりのコストを抑えながら、労働負荷の低い環境を準備していることは、多くの中高年の再就職先としても、その需要を満たしていることで明らかです。

しかし、この高い効率性と引き換えに、一方の配送に関しては、住宅に直接訪問して手渡し、そのためのスタッフの労働負荷は、かなり高いものとなっています。

 

例えば、大幅な宅配事業を拡大することを目標に掲げる日本郵便株式会社では、正社員や契約社員は通常郵便配達業務に従事し、その基幹となる期待した事業であるゆうパックの集配は、個人事業主と非正規雇用によって運営されているのが実態です。

 

もちろん、他社では全ての社員が正規雇用の場合もありますが、一方で、この慢性的な人員不足は、やはりこうした通販事業の拡大に合わせた、末端の配送システムがそろそろ限界に来ているといえるのではないでしょうか?

 

3. 【何がそうさせているのか?】

この流通業界の歪みは、やはり労働者の中でも、ベテランと呼ばれる業務習熟度・練度が高い世代が、高齢化により次々退職し、地元の地理に詳しい人材だけでは、配送の手配は上手く運営出来てない点があげられます。

 

しかしながら、注文や購入のシステムはどんどん進化を遂げながら、24時間365日、いつでも対応可能となってる以上、カスタマーの需要に対して、配送側がアンダーコントロール出来るものではありません。

配送はまさに人的コスト、労働共に非常に過酷な環境となりつつあるのです。

 

こうした例は、社会のあらゆる商品流通の場面で深刻な問題となり、ドローンを活用しよう、自動運転など、配送員と何を置き換えるのかの議論ばかりになっています。

しかし本当に、これが根本的な問題解決になるでしょうか?

 

4.【既存サービス、取り組みについて】

そこで、一つのヒントになる事例が、先に取り上げた日本郵便株式会社の新サービスの視点にそれを見ることが出来ます。

まず配送というのは、配達完了までが一つのタスクで、このタスクを1日数百件以上も、場合によっては完遂しなければ業務が成り立ちません。

ここに、末端の配送員が最も労働負荷の高い場所になる要因です。

 

そこで、この新サービスは、企業が訪問という形で直接対面で受け渡しをするのではなく、全国にある郵便局を利用し、そこを集配の拠点と手渡しの拠点に同時にする取り組みが行なわれています。

それが「はこぽす」と呼ばれ、営業時間外のゆうパック等の受け取りに、事前登録したこの新サービスによって、予め指定することにより、24時間いつでも好きな時間に注文した商品を受け取れるシステムです。

ロッカーのような形状で、都心部を中心とした局で実験的にスタートしています。

 

5. 【だからこうした方がいいんじゃないか?】

つまり、この新サービスをヒントに、流通そのものを自動販売機の遠隔管理同様、各家庭に配送員がたずねるのではなく、集荷もそのロッカー、受け取りもロッカーとして、その端末となる装置が多く街に存在すれば、配送員にかかる負担は、むしろルート集配同様に、決まった時間、決まった量をコントロールしながら、街の宅配ロッカーの管理業務だけに集中する事ができます。

 

現在の自動販売機は、内部に流通本部や拠点に、欠品や在庫の情報を定期的に無線で送信するシステムが確立されつつあるので、こうした飲料の流通業務は明らかな合理化を果たしています。

需要と供給という意味では、販売を除いて宅配も同じ業務が重なってもいるのに、流通業は自動化出来ない理由は無いでしょう。

 

6. 【なぜそう考えるのか?】

とはいいつつ、「それでは配送員の雇用が減るだろう?」という意見もあるでしょう。

しかしこれにも反論の余地があります。

 

問題の根幹は配送員を増やしても、労働負荷を下げることが出来ない以上は、今後、積極的にこの流通業界に求人をする人材は減るだろうと予想できることです。

実際、統計では、インターネット通販業界は2010年を100とすると、2020年では77%と3割近く下がってます。

 

しかし、一方の宅配貨物運送業(活動指数)は、同じ2010年を100とすると、既に130%に近づいているのです。

つまり、通販サイトは巨大なサービス事業体となり、多くの商品を効率よく販売している代わり、かえってその数を減らすことが可能となったのです。

これこそが、流通業界に内包する潜在的な”歪み”です。

 

7. 【20XX年、未来はこうなる! 】

日本郵便株式会社の例は、まだまだ実験段階であり、他社が類似のサービスに参入してくるかは不透明です。

しかし、今後10年以内に、既存の路上店舗が様々なコストカットでその数が減る見込みが出ている以上、通販の勢いは数年単位でこれからも増していくでしょう。

 

少子高齢化は労働力の低下というより、労働者一人の負荷がこれからは高くなることを示唆しているのです。

新しい流通革命は”運び方”ではなく、業界のシステムの新規近代化こそがなし得るものなのではないでしょうか。

 

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