【2030年】古民家は通信販売で買って建てる時代に

1. 【解決したい課題】

美しい景観の社会を実現する

 

2. 【そう思ったきっかけは?】

白川郷、うだつの町並み、古民家カフェ・・・日本の古き良き生活の景色を好む人は少なくないはずだ。

しかし、古民家再生には課題も山積している。

 

まず、建築基準法に合わない建物であること。

特に消防法に適合するかや耐震性など、命に関わる部分も多いだけに、安易に住むことができない。

その煩わしさがあってか、立派な古民家も空き家のまま朽ちてつぶれていく危機に直面している。

 

このままでは、日本の美しい風景は博物館でしか見られなくなる。

そこで考えたのが前予想「【2025年】古民家再生と活用により伝統文化財が生活の中で守られていく」で書いた、より古民家を身近なものにするプロジェクトだ。

ただ、古民家再生の動きよりも災害や風化によって家がつぶれていくスピードの方が速い。古民家を活用するまでにどう保存すべきか考えてみた。

 

3. 【何がそうさせているのか?】

古民家と呼ばれる伝統工法の住宅は、いちど解体して組みなおせる大変サスティナブルな建築物だ。

この機能を活かせないまま、どんどん朽ち果てていく古民家を見ると心が痛い。

 

しかし、空き家を解体すると税金が上がるというイメージが強いため、これまではひたすら放置される空き古民家も多かった。

実際は、住宅用地に税金の軽減措置がなされるため、解体し家がなくなると非住宅用地になり軽減措置が適用されなくなって高くなるということだ。

 

更地にすれば、当然建物にかかる税金はなくなるのだから、必ずしも空き家を解体したら負担が増えるということにはならない。

ただ、家主は住宅や税金の専門家ではないことがほとんどなので、手をつけたくてもなかなかできずにいる人は多いだろう。

 

そうしている間にも、柱は虫に喰われ床は腐食しだんだんと家は傾いていく。

空き家は放置しておけばおくほど、活用の可能性もなくなるし価値も落ちていくのだ。

 

4.【既存サービス、取り組みについて】

古民家再生プロジェクトは、各所で行われている。

以前も取り上げた古民家ポータルサイト「クロニカ」(https://kuronika.com/)では、サイト運営者自身が古民家を改築し住む様子をレポートしていたり、古民家再生に関わる建築業者を取材したりして、古民家活用の可能性を発信している。

 

その中でも、気になったのが移築について語った動画(https://youtu.be/1VGjdJpEV3g)のなかで出た、昔の大工は新築の仕事の方まれで改築の方がメインだったという話だ。

 

100年住み継がれている古民家があることを考えれば、全く自然な話だ。

むしろ、戦後の住宅不足でどんどん新築需要が高まり、やがてビジネス化してみなが新築を求めるようになったこの70年余りが特殊な時代だったのかもしれない。

 

とはいえ、住み手がいなければ古民家解体に手をつけられず、いざ必要になった時に劣化してしまう。

これを予め解体し保存しておくことで伝統工法住宅の建材ストックを作れないだろうか。

解体した古民家から出た古材(床材や柱、建具など)を売るビジネスはあるが(参考:https://www.cmore-okada.com/vintage)、一軒まるごと保管し家として売るビジネスはできないだろうか。

 

5. 【だからこうした方がいいんじゃないか?】

古民家を通販で買って建てる。

どういうことかというと、空き古民家をまずスキャンして構造を保存しておく。

 

次に丸ごと解体し、主要な部分だけ残してきれいに洗浄する。

それを倉庫などに保管しておき、注文が入ったら4トン車などで運び届け、現地の大工さんによって組み立ててもらう。

まさに、「IKEA」や「ニトリ」のECサイトで家具を買い、業者を呼んで説明書(スキャンした図面)通りに組み立ててもらうような気軽さだ。

 

このやり方については、既に大手住宅メーカーも工場生産の家をつくっている(参考:https://www.sekisuiheim.com/spcontent/isshomono-factory/)ので、決して突飛なアイデアではない。

ただ異なる点は、工場生産の家は図面に厳密に組み立て、構造計算にかなう家を工業的につくることを目指している。

一方で古民家の解体・再建は、大工の腕や勘が重要になってくる。

 

大手の住宅メーカーが給料制で雇っている大工集団も大変優秀だが、フリーランスで実力勝負する大工がもっと増えてもいいと思う。

自分はメーカーの言いなりにならず、古民家という生きた家づくりをしたいという思いを持つ大工と手を組めば、大きな市場に成長する可能性は充分ありそうだ。

 

6. 【なぜそう考えるのか?】

在来工法とよばれる現在の住宅は使い捨てに近いが、古民家なら瓦や柱を洗って再利用できるという。

SDGsがいよいよ大きな流れとなってきたいま、住宅業界が向かうべきはエネルギーの大量消費によって成り立つ家づくりではなく、古来の家のあり方を復活させることなのではないだろうか。

 

新築ビジネスは、金融だけでなく雇用にも多大な影響を与えてきた。

ローンを借りるには、安定した仕事に就かなくてはならない。

いい家を建てるには、残業して昇進しなければならない。

 

子どもにも同じ人生を歩ませるため、少しでもいい環境の土地を探し、その結果父親が片道2時間の遠距離通勤になったってかまわない。

そんな時代に疲れの色が見え始めてきたいま、まだ使えたはずの古民家が朽ちかけている姿を直視し、今後の家づくり、ひいては生き方を考え直す必要があるだろう。

 

7. 【20XX年、未来はこうなる! 】

2030年、古民家は通信販売で買って建てる時代に

 

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